銀座で素敵な恋をした
詞/曲 田中宏明
男 仕事帰りに立ち寄った泰明通りの小さなバーで
お金も時間もないけれど一人飲みたい気分だ
男 30過ぎれば出逢いも減りいい女は皆結婚している
そんな男が孤独に酔っても何も始まりはしない
女 「隣に座っていいかしら?今晩は、はじめまして」
男 「どうぞ、隣が空いていてよかったです」
女 「よくこのお店にいらしてるのですか?
ニッカウィスキーが良く似合いますね」
男 「週に一度ぐらい銀座の夜を飲み歩いています。
誰も知らないとこで飲みたい気分なんです」
男 「あなたみたいな素敵な人がどうしてひとりでのんでるのですか?
もしよければ違うお店で二人でカンパイしませんか?」
女 「実はこのあと会社の上司と待ち合わせでいかなきゃいけないの」
男 「そうですかそれなら時間がくるまでこの店で話しましょう」
女 「そうですか 不動産屋さんで働いているのですね」
男 「嗚呼…不景気で困りますね。もし機会があれば…」
女 「今丁度部屋を探そうとしてたの ひとり暮らしすることになるわ」
男 「それなら僕に任せてください。陽のあたる未来をあなたに
男 案内します。嗚呼…もうすぐでなきゃいけない時間ですね」
女 「名刺一枚もらっていいかしら今度必ず連絡しますわ」
男 「お待ちしてます。今度会える日を楽しみにしています。」
男 それから何日経ったって君から連絡が来ることはなかった
それでも素敵な恋をしたなんて情けない俺です。
今日もひとり飲んでいます
2011年10月18日